師走浪人セブン
最近、寝つきが悪い

奇妙な夢を見た。

私は妊娠していて、もうすっかり臨月で、
気がついたらすでに分娩台の上で足を開いているのだが、
なぜか医者は麻酔なしで私の腹を裂くと言う。
差し向けられる刃物の恐怖に、私はその場から逃げ出そうとするのだが、
かろうじて妊婦としての義務感が勝り、結局はメスを縦に入れられて出産した。
ところが、出てきた子供は轢死体のように悲惨なありさまで、すでに事切れていた。
医者は残念ですとだけ述べた。
私は自分がどうしたらいいのかわからないまま、
その、人の形をとどめていない、かつて赤子だったものを抱いて分娩室を後にするのだが、
総合受付のロビーの壁には同じような赤子の遺骸の写真がずらりと並べられていた。
腹を裂いた傷はまだ癒えていないのだが、
その時にはすでに私のお腹は再び膨らみ始めていて、
また何ヶ月かしたらここに来るのだと予感しつつ、
出産の恐怖が少し軽くなっている自分にも気づくのだ。
肉色の多いグロテスクな夢だったが、なぜか夢見は悪くなかった。
まあ、自分、♂なんですけどね。